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変化するから希望がある

「今まで助けてもらうばっかりの私が、できることがあって誰かの役に立てるのがうれしい。」

 

目の見えないKさんがそう言った。

 

「よかったな~。そう思ってもらえて。」と思った。同時になんだか言葉にならない悲しいような複雑な気持ちになった。

 

私は福祉職をしている。障害者と呼ばれる方々との関わりの中で、誰でも「力を発揮したい」のじゃないかと感じているからだ。彼女の発言を聞いて、まだまだ世の中はだれもが発揮できるところではないのだろうと思った。

 

このお祭りには福祉関係者じゃない人が多く関わっていた。実行委員会が始まったとき、「障害を持っている人をどう助けるか?」というムードがあったように思う。「助ける人と助けられる人」という線を感じていた。私は「当事者に助けてもらいたいこともあるし、本人さんだって助けたいこともあると思う。」と小さな怒りと違和感を言葉にした。

 

時間がたつにつれ、関わることのすさまじさを体感したと思う。「わかってない」が「わかっていく」プロセスがあってよかった。耳が聞こえない方との会議では、同時に話すと手話が追いつかないことを教えていただいた。それが次の会議には工夫された。会場全体にマイクで案内が入るときは、グループの会議はいったん中断し、全体の話を聞くことにした。

 

私はKさんと知り合って、時間の感覚のするどさ、記憶力のすごさを知ることができた。終盤では、どんなこと決めてたっけ?とチームメンバーもKさんを頼っていた。Kさんのほうも「さっきまでしゃべっていた人がスマホを見ているときにシーンとなると不安になる。新しいツールがでたら自分も変化していかないと」と話していた。これがミーツなんだと思った。

 

ある意味、配慮の全てが用意されていないことが、知る・考える・工夫する変化を生み出し、その過程こそが宝物のようにすばらしかった。

 

だから、当日も「障害者が主役」という枠にはめるような祭りでなく、いろんな人が主役だったり脇役だったりするごちゃっとした祭りだった。

 

もちろん、配慮の行き届かなさや失敗もたくさんあった。例年出演していた人が残念そうにしていた。考えて準備していたことが、できないこともあった。「わかってない」もまだまだたくさんあって、きっと不満に思った人もいたと思う。私も残念に思っていることもある。

 

だからこそ、それを教えあって、これからがあるのだろう。

 

今は「今年できなかった工夫が来年もっともっともっとできるだろうなぁ」とわくわくする。実行委員に入って変化していくプロセスに参加していなかったら、そう思えなかったかもしれない。

 

来年また参加してくる「福祉関係者ではない実行委員」が、初めての出会いを体験し、また新たな発見と工夫をしていくだろうと思う。そして友達になっていくのだ。

 

ミーツしたのは「関わって変化する面白さ」だったのだろう。きっと、学びあい、一緒に工夫しあい、関わった人が少しずつ自分を発揮して進んでいくことができるんだろうなと思う。

 

 

変化するから希望がある。

 

 

 

 

2017年11月11日のミーツ・ザ・福祉実行委員会に参加して

NPO法人サニーサイド

松村 史邦

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