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生き様ソングプロジェクト|対談イベントレポート

こんにちは。実行委員の世古口です。

障害をお持ちの村上さんの生き様を深く知っていく過程で得た情報や感情をもとに、うたをつくり、ミーツ・ザ・福祉本番に披露をする「生き様ソングプロジェクト」を進めています。

 

そのうたづくりの過程は、公開インタビュー、座談会、うたづくり。その3つのステップにたくさんの方々が混ざり合い、一緒に生き様ソングをつくります。興味のある方々が気軽にうたづくりに参加できる余地をひろげ、障害のことを理解するきっかけを生み出します。

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その生き様ソングプロジェクト第1弾の「対談イベント」を8月12日に開催しました。約40名の参加者が集まり、村上さんへの公開インタビューを行いました。村上さんの人となりがそのまま場に投影されたかのような温かく、笑いの絶えない空間でした。

前半はクロストーク。58歳の村上さんと23歳の高木くんが4つのお題に対し回答し、その回答をyu-kaさんが質問を重ねて深めていきました。その後、グループに分かれてクロストークの感想を共有した後、村上さんに対しての質問を考えるワークを行いました。5つのグループに分かれ質問を共有し合い、グループで2つの質問を決めました。10個の質問をアトランダムに選び取り、その質問に対して村上さんが回答し、その回答を深めていく質問をいくつか行い、おはなしを展開しました。

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村上さんは、ただしたいことをほんまにしていくだけ。とてもシンプルな生き方。でも、村上さんはこのように言っていました。そのシンプルなことを実行しているのは、ぼくがおかしいからだと。多くの障害をお持ちの方は、できなかったらしない。

僕は、村上さんの生き方がもっと一般化し、社会に溶け込んでいくことを目指しています。村上さんだからできるという「特別な生き方」ではなく、たくさんの生き方と何ら変わらない「普通な生き方の1つ」になればいいと思っています。

 

まだまだ障害が理由で参加できない/参加しにくいことがたくさん存在しています。障害が理由で選択の幅が狭まっていることがたくさんあります。障害が理由でしたいことができないことがたくさんあります。

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イベントのなかで、障害者福祉の領域で働いていたときのことをふと思い出しました。支援者という言葉がとても嫌いで伴走者という言い回しにし、障害をお持ちの方の生活に入り込み、一緒にその人らしい生活をつくっていくことに精力していました。

 

ただ、僕たちだけではその人らしい生活をつくることができないことに気づきました。社会の側、制度の側によって、その人の生活を制限されていることに。だから、障害をお持ちの方とともに訴え続けました。現状を変えるために行動をし続けました。

村上さんが何度も喋っていた言葉が印象的でした。

 

「やりたいことを言葉に出し、まわりを巻き込んで共感者を増やし、実現に向けて進めていく」「まわりを困らせ、まわりと一緒に考え、みんなで問題を解決していく」

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ああ、村上さんは自分の人生を生き切っている。そして、まちに出て、まちをつくってきた人。村上さんの生き様をもっともっと誰かに伝えていきたい。このプロジェクトを通して、障害を障害と思わない価値観がほんまに形成されていくのではないかと生き様ソングプロジェクトへの思いがさらに高まりました。いいプロジェクトだよと手前味噌。

参加者の感想も少し共有します。

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・もっとはちゃめちゃに生きたいと思いました。もっとやりたいことを伝え続け、関わり合う人を増やしていきたい。

・若い次世代につなげていけるような内容だった。

・昔の時代は生きにくかったんだなあ。障害があるからという理由だけで、石が飛んでくるなんて。

・差別から区別に変わっていくのは、関わりの度合いによると改めて思った。

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次回は座談会。9月8日(土)17:00-19:00@NPO法人月と風と。村上さんのむかしをよく知る数名とともに、過去のおはなしを深めていきます。もちろん参加者からの質問を投げかける時間も設定します。イメージは、ロフトプラスワンスタイル!ぜひ、次回もご参加くださいませ!